初ライブでも緊張せずに高いパフォーマンスを発揮する方法

初めて人前で演奏するときに、緊張してしまうのは当然のことだ。まして、観客数の多いライブ会場で、ステージの上で演奏するとなれば、緊張してしまう人がほとんどだろう。緊張して手が震えたり、周りが見えなくなってしまうと、いつも通りのクオリティで演奏することができなくなり、練習してきたことが無駄になってしまう。

まったく緊張をなくすことはできなくても、ライブ中の緊張を少しでも抑えられるようにしておくべきだ。

今回は、初めてのライブでも緊張しない方法を紹介する。ライブ前に読んで対策しておけば、間違いなく、本番での緊張を少なくできるはずだ。じっくり読んで、ライブまでの期間に役に立ててもらいたい。

1.なぜライブで緊張してしまうのか?

緊張の原因は?

はじめに、なぜライブで緊張してしまうのか考えてみよう。ライブで緊張してしまう主な原因は、以下の2つだ。

①準備不足

1つ目は、「準備不足」だ。ライブで緊張してしまうのは、「上手く弾けるだろうか」「変な失敗をしないだろうか」「予想外のことが起こるのではないか」といった、たくさんの不安があるためだ。そして、これらの不安は徹底的な準備をしていないことが原因で起こる。後に詳しく説明しよう。

②性格

2つ目は、「性格」だ。真面目で誠実であるほど、また、人目を気にしているほど、不安やプレッシャーが生じて、緊張しやすくなる。性格を変えるのは困難かもしれないが、考え方を変えて、思い込みを少なくすれば、ある程度、解消することができる。このことについても、ここから先に詳しく解説していこう。

以上の2つのことについて、これらの内容と解消法を、ここから先で紹介する。

2.ライブで緊張しない方法 ①「準備不足」を解消する

準備不足とは・・・

それでは、ライブで緊張してしまう原因の1つである、「準備不足」について説明しよう。

そもそも、ライブに必要な「準備」とは何だろうか。本番で演奏する楽曲の練習はもちろん、曲順の決定、アンプやマイク等、機材の準備など、様々なことがあるだろう。これらは、当たり前にやらなければならないことだ。

しかし、ライブ本番に、緊張しないで、高いパフォーマンスを発揮するには、これらの準備だけでは不十分だ。当たり前の準備をするだけでは、「上手く演奏できるだろうか」「失敗しないだろうか」といった不安までは解消できない。高いパフォーマンスを発揮するには、これらの不安を解消しておく準備が必要になる。

ライブの成功のイメージ

では、これらの不安を消すためには、どんな準備をすればいいのだろうか。その答えのヒントは、「ライブの成功のイメージ」にある。一般的には、ライブで演奏することが決まったら、その当日までの間は、一生懸命に練習して、当日になってから、上手くいくかどうか考えると思う。

しかし、このやり方では、十分な成功が期待できない。なぜなら「ライブの成功」を前提に準備していないからだ。いつもやっている練習を、いつも通りにやって、当日までの間待つことになる。練習を「積み上げて、待っている」だけなのだ。

目的から逆向きに考える

ライブで確実に成功するには、ライブの成功(=目的)をイメージして、そこから、逆向きに考える必要がある。自分にとって、どういうことが「ライブの成功」なのか、そのイメージを具体的に作っておいて、そのために今、何をするべきか考えれば、ほぼ間違いなく、不安はなくなり、たいていライブは成功する。

たとえば、軽音学部の一員の場合

たとえば、あなたが、高校の軽音楽部の一員だったとしよう。あなたがイメージする「ライブの成功(=目的)」が、「クラスの人気者になること」だったとしたら、ライブの後にクラスの皆から、褒められ、人気になるような計画を立てる必要がある。具体的には、「クラスで話題になっている曲をライブの演奏曲リストに入れておく」とか、「MCでウケをとる」といった準備が考えられる。

たとえば、ストリートミュージシャンの場合

また、あなたが、路上ライブをするストリートミュージシャンだったとしよう。あなたのイメージする「成功」が、「30人以上のお客さんを集めること」だったとしたら、実際に30人以上が集まる環境を選ぶ必要がある。具体的には、自分が演奏する曲を聴いてくれそうな相手がたくさんいる場所を選ぶとか、人通りの多い時間帯を選ぶといった準備ができる。あなたの演奏する曲が、若い女性から共感が得られそうな曲なら、その年代の女性が多い場所と時間帯を選ぶべきだし、仕事帰りのサラリーマンから共感が得られそうな曲なら、やはりそういう人の多い場所と時間帯を把握しておく必要があるだろう。

不安を少なくして、緊張を抑える

ライブ成功のイメージから逆算して、このような準備をしておくと、なんとなく練習を続けるよりも成功可能性があがる。そして「成功しそうだ」という確信が持てるようになれば、それが自信になって、不安が少なくなる。ゆえに、緊張してしまうことも防げるというわけだ。

失敗も予想して、失敗する可能性を減らす

反対に、ライブで失敗してしまう場合に、どのような失敗が考えられるのかを、具体的に書き出しておくことも有効だ。それらの失敗が起こる可能性を事前になくしておいたり、それらの失敗が起こった場合の対処の仕方を事前に考えたりして、十分な準備をすれば、失敗可能性を大きく下げられる。

そして、こういった準備を念入りにしておくと、「失敗するはずがない」という確信が持てるようになり、やはり緊張を押さえることができるようになる。

3.ライブで緊張しない方法 ②考え方を変える

予想外のことに対する不安

上述したような準備を完璧にしておくだけで、ライブ中の緊張は、ほとんど抑えられるはずだ。準備が完璧で全てのことが予想の範囲内に収まっていれば、緊張することは、まずありえないと思っていい。

とはいえ、いざライブ本番となれば、準備しきれていないことがあったり、予想外のことに対する不安要素もあるだろう。そういった場合に緊張してしまうかどうかは、その人の性格にかかっている。臨機応変な対応が得意な人や、根拠なく自信が持てる人、予想外の事態を楽しめる人なら、緊張することはないだろう。

緊張しがちな性格でも少し考え方を変えるだけ

しかし、以上のような性格の人は、それほど多くはないだろうし、そういう人は、このページを見ることはないだろう。ここから先は、緊張しがちな性格でも、考え方を少し変えて、緊張を和らげる方法を取り上げていこう。音楽的な内容から離れ、やや自己啓発的になるが、ご了承いただきたい。

緊張してしまう人の考え方の特徴

緊張してしまう人の、考え方の特徴には、以下のようなものがある。

  1. 見ている人がどう思っているか気になる
  2. 絶対に失敗したくない
  3. 緊張する癖があり、緊張してしまうこと自体が怖い

これらの考え方をどうやって変えるかがポイントだ。ひとつずつ見ていこう。

見ている人がどう思っているか気になる場合

まわりの人が、自分のことをどう思っているか、ライブならステージの上に立っている自分の演奏をどう思っているか、気になるのは非常によく分かる。

こういう場合に考えるべきことは、「相手がどう思っているのかを自分がコントロールできるのか?」ということだ。相手の考え方や感じ方を変えることは、ほとんどの場合できないだろう。相手の好みや価値観を想像して、曲や演奏の方法を変えることはできる。しかし、最終的に、自分の思い通りに相手の気持ちを変えることはできないのだ。

ということは、相手が自分をどう思うか考えて必要以上に心配することは、ほとんど無意味だということだ。相手に良いように思ってほしいなら、相手の価値観を理解して、期待に応える工夫をすればいい。それが、前述した「準備」に当たる。準備を可能な限りやったのなら、後は、思うように思わせておけばいいと、開き直って良い。

絶対に失敗したくない

「絶対に失敗したくない」というポリシーを持っている場合も、緊張しがちだろう。失敗を恐れる気持ちも分かる。失敗を避けるために、前述したような「準備」が必要なのだ。十分な準備をしても、なお不安な時は、次のように考えてみるとよいだろう。

失敗を重ねた人でなければ、大きな成功を勝ち取ることはできない。

これは、生ぬるい慰めの言葉ではない。まぎれもない事実だ。正確には、「失敗を重ね、その度に学習し、やり方を変えてきた人でなければ、大きな成功を勝ち取ることはできない」だろう。

アインシュタインの名言の1つに「間違いを犯したことのない人というのは、何も新しいことをしていない人のことだ」というものがあるが、新しいことに挑戦している限り、間違うことがあるのは当たり前だ。いつもライブを成功させようとして、新しいことに挑戦し続けていれば、当然、失敗することがあるだろう。

自分自身の失敗から学習することは、本や他人の体験談から学ぶよりも、ずっと効果が高い。特に、失敗しないように万全の準備をしたにもかかわらず起きてしまった失敗というのは、自分の盲点だったということだ。そこから学べることの価値は、とてつもなく大きいはずだ。そう考えて、失敗に対応する心構えができていれば、不安も少しは和らぐのではないだろうか。

緊張する癖があり、緊張してしまうこと自体が怖い

最後は、ライブで緊張してしまうことを見越して、その不安で緊張してしまうというパターンだ。緊張してしまうことが癖になってしまっている。こういう場合には、頭の中にもう1人の自分をイメージすると良い。

もう1人の自分を頭の中に作って、緊張している自分を客観的に眺めるのだ。そのうえで、外見上は冷静であるように振る舞うことができれば、緊張していても問題ない。あなた自身は緊張しているが、外から見て緊張しているように見えない状態を保つように意識してみよう。すると、緊張していても、いつも通りのパフォーマンスが維持できる。そして、周りからは緊張しているように見えていないので、緊張が全くマイナスにならない。

こういう習慣が身についていくにつれて、ライブでの緊張そのものがなくなってくることもある。ぜひトライして欲しい。

4.ライブで緊張しない方法 まとめ

今回は、ライブで緊張しない方法について、「準備の必要性」と「考え方を変える」ということを長々と書いたが、いかがだっただろうか。

初めてのライブの場合には、特に、この記事の内容が役に立つだろう。また、ライブ以外の場面でも、きっと役に立つ部分があるはずだ。少し分かりにくい部分もあったかもしれないが、何度か読み返して、ぜひ、緊張しない方法を体得してほしい。

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