ギターを演奏して指が痛くなったことはないだろうか? 左手の指が痛いと練習が続かないし、生活にも影響が出かねない。 指が痛くならない方法はないのだろうか?
今回は、ギターを長時間弾いても指が痛くならないようになるための対策を紹介する。 指の痛みをなくして、練習時間を増やし、少しでも早く上手くなろう。
このページの目次
なぜ指が痛いのか?
はじめに、ギターを弾くとどうして指が痛くなるのかを説明しよう。ギターの弦の張り具合のことをテンションという。(英語で「tension」。「緊張・張り」という意味だ。)
弦のテンションが強いほど、弦を押さえたときに指に負担がかかり痛くなる。初心者でまだ指先がやわらかいと、特に指に負担がかかりやすい。
どうすれば指が痛くならないのか?
では、どうすれば指が痛くならないのだろうか?
対策は以下の2つがある。
- 弦のテンションを弱める
- 指先を硬くする
つまり、弦の張りを弱くするか、指の方を強くするのかのどちらかだ。それぞれの対策を詳しくみていこう。
弦のテンションを弱めるには?
弦のテンションを弱める、つまり弦が指にかける負担を減らすにはどうすればいいのだろう?
弦のテンションは、3つの要素で決まると言われている。
弦のテンション=弦の長さ×弦の太さ×チューニング
弦の長さ(スケール)
弦の長さというのは、ギターのブリッジから、ヘッド下のナットまでの長さだ。スケールとも呼ばれている。しかし、これは、ギターのサイズで決まってしまうので、自分で変えることはできない。
弦の太さというのは文字通り、弦の太さだ。1弦と6弦では、6弦の方がテンションが強い。6弦の方がより押さえにくいということだ。これは弦を交換すれば変更できる。1~6弦まですべての弦を全体的に細くすることができるのだ。後ほど詳しく説明する。
チューニング
最後の要素はチューニングだ。弦の張り具合そのものが変わるので、もし変えられればテンションを大幅に変えられる。
たとえば、「半音下げチューニング」という方法では、すべての弦を緩めるので、弦はかなり押さえやすくなる。しかし、これではそもそも音が低くなってしまうので、半音下げチューニングで演奏しやすい曲(半音下げで演奏する曲)でしか使えない。
ほとんどの曲はレギュラーチューニング(通常のチューニング)で演奏されるので、弦のテンションを下げるために行う方法としてはオススメできない。
弦の太さを変えよう!
3つの要素を考えると、自分で弦のテンションを弱めるためには、弦を細くするしかない。弦を細くする方法を説明しよう。弦を買うときに、以下の項目を見てみよう。
- 弦のゲージ(数字)
- 弦のゲージ(英語)
ゲージとは太さのことだ。英語では「gauge(標準寸法・規格)」だ。弦のパッケージには、数字と英語表記で太さがかかれている。弦のパッケージを見てみよう。
(画像出典:サウンドハウス)
パッケージの右下に「LIGHT .010-.045」という表記がある。 これが弦のゲージだ。右側が英語表記、左側が数字の表記だ。
弦のゲージの数字表記
弦のゲージは、(1弦の太さ)-(6弦の太さ)という風に数字で表記されている。この数値が大きいほど弦が太い、押さえにくいということだ。例えば、
① .010-.045
② .012-.053
では、②の方が太く、押さえにくいということになる。できるだけ細い弦を選んだ方が押さえやすく、指への負担が小さくなるのだ。
弦のゲージの英語表記
英語表記の場合、以下の5段階で太さが表現されている。
- エクストラライト(最細)
- スーパーライト(細い)
- ライト(普通)
- ミディアム(やや太い)
- ヘビー(太い)
エクストラライトが最も細く、指に負担がかかりにくい。機会があったら使ってみよう。
弦のテンションを弱める方法のまとめ
できるだけ細い弦を使えば、指への負担が軽くなる。
弦を買うときに、パッケージに記載されている数字と英語を見て細い弦を選ぼう。
ちなみに、弦交換の方法についてはアコギの弦交換をしよう!初心者も30分で分かる画像解説!で取り扱っているので参考にしよう。
指先を硬くするには?
指が痛いのを解消するもう一つの方法は、指先を硬くしてしまうことだ。練習して指先に弦ダコを作り、硬くする。一度指先が硬くなれば、しばらく時間が経っても、弦を押さえたときに、指先が痛くならなくて済む。ただし、硬くする途中では、痛いかもしれない。そこは覚悟が必要だ。
どのくらいの期間練習すれば硬くなる?
どのくらい練習すれば指先が硬くなるのだろうか?練習量によるが、毎日1時間ぐらい練習するとして、3か月くらいはかかると思った方が良い。個人差があるので、正確には言えないが、初めて弦ダコができるには時間がかかる。
いっぺんに長い時間負荷をかけて練習する方が弦ダコはできやすくなるが、あまりやり過ぎて生活に支障が出てはいけないので、自己責任でやってほしい。
しばらく練習していると次第に指先の皮が剥がれてくる。それを繰り返していくと、指先が明らかに硬くなり、皮が剥がれることもなくなってくる。その頃には、弦を押さえても全然指が痛くならないで済む。
まとめ
指が痛くならないようにする対策として、弦のテンションを弱める方法と、指先を硬くする方法を紹介した。指を硬くする方法はしばらく痛みが伴うので、あまり無理のないように行ってもらいたい。時間をかけて、指が痛くならないように対策を進めて行こう。どんな人でも必ず指が痛くならず弾けるようになるので、あきらめずに取り組もう。