エレキギターの弾き方が分からない。教則本を読んでも分からない。弾き方が全部分かるサイトを教えて欲しい。
こういった悩みをお持ちの方は多いだろう。今回は、これらのお悩みを解決すべく、エレキギターの弾き方を徹底的にわかりやすく解説した。
このページを確認しつつ、練習していけば、エレキギターの基本はすべておさえられる。
1ページですべてのことが分かるように、初心者にも分かりやすく、しっかり解説していくので、時間をかけてじっくり読もう。
このページの目次
エレキギターの弾き方 ①ギターの構え方
まずは基本中の基本。ギターの構え方から解説していこう。ギターの構え方が正しくないと、見た目も悪く、演奏も安定しない。きちんと覚えておこう。
座って弾く場合
座って弾く場合の構え方は以下の図のようになる。エレキギターのボディのくびれの部分が、右ひざにフィットするように、エレキギターを持つ。左手はひじを軽く曲げて、ギターのネックを持つ。
立って弾く場合
立って弾く場合は、ストラップを首にかけ、以下のように持つ。ギターの中心に、ちょうど、おへそがくる位置が弾きやすい高さだが、自分の好きな高さで構わない。
ギターの弾き方<豆知識>file.1 プロの構える高さ プロのギタリスト達の間では、ギターを立って弾く時の構えの高さが人によって異なる。弾きやすい高さよりやや低めの高さが、最も格好良く見えると言われているが、フォークシンガーで胸の高さまで上げて構える人や、ロックミュージシャンで膝の高さで構えるパフォーマンスをする人もいる。 |
エレキギターの弾き方 ②チューニングのやり方
ギターを構えられたら、チューニングをしよう。チューニングとは、ギターの弦の音を正しい高さに合わせることだ。ギターを弾く前には必ずチューニングをする。
チューナーを使ったチューニング
ギターのチューニングには色々な方法があるが、初心者にはチューナーを使う方法がオススメだ。チューナというのは、弦の音をマイクで感知して、音の高さを表示してくれる機械だ。
チューニングの手順を動画で解説
チューナー使ったチューニングの手順を下の動画で解説している。動画の通りにやってみよう。
エレキギターの弾き方 ③弦の押さえ方
チューニングができたら、弦を押さえてみよう。左手の指先で弦に触れて、弦をフレットに当てることを「弦を押さえる」という。弦の押さえ方しだいで、ギターの弾き易さや、音の鳴り方が変わる。押さえ方が上手いほど、ギターが上手いということだ。
弦の押さえ方には、いくつかポイントがある。下の図を見てみよう。
親指はネックの裏側に回し、弦をフレットに触れさせるように押さえる。このとき、フレットの真上を押さえるのではなく、フレットよりもやや左側を押さえることがポイントだ。
エレキギターの弾き方 ④ピックの持ち方
次に、ピックの持ち方を説明する。画像のようにピックを持とう。右手の指先でピックを支えて、弦をはじく。ピックが飛ばないように、しっかりピックを支えよう。
親指はピックの縁と平行にして、人差し指は親指に対して垂直にする。親指はピックの真ん中あたりに持って来よう。上の図を、透かして見たのが下の図だ。
力を入れ過ぎないようにしつつ、落とさないように、程よい力加減を探っていこう。
ギターの弾き方<豆知識>file.2 ピックを落としてしまったとき どんなにギターが上手い人でも、演奏中にピックを落としてしまうことはある。ライブなどの演奏中にピックを落としてしまったときは、演奏を止めないことが大切だ。そのまま、指で弾き続けて、曲の合間に拾うか、落としたときのために予備のピックを用意しておく必要がある。予備のピックは、ギターの本体にピックケースごと貼り付けておいたり、プロのミュージシャンでは、マイクスタンドに取り付けておく人もいる。 |
エレキギターの弾き方 ⑤ピッキングの仕方
ピックの持ち方を覚えたら、「ピッキング」に挑戦だ。ピックを使って弦を弾くことを「ピッキング」という。ピッキングには、上から下へ弦をはじく「ダウンピッキング」と、下から上へはじく「アップピッキング」がある。
ダウンピッキング
ダウンピッキングは6弦側から1弦側に向かってピッキングする。ピックの先端の部分だけを弦に当て、浅くはじくのがポイントだ。
アップピッキング
アップピッキングは1弦側から6弦側に向かってピックを振り上げる。ピックの先端を使って、軽く触れるように弾くと滑らかにピッキングできる。ピックを当てる角度は、人によって様々だが、最初はピックと弦が平行になるようにしよう。
エレキギターの弾き方 ⑥ドレミファソラシドを弾こう
弦の押さえ方を理解して、ピックが持てるようになったら、エレキギターでドレミファソラシドを弾いてみよう。ギターのドレミの基本の配置は、図のようになっている。
5弦3フレットの「ド」から始めて、2弦1フレットの「ド」まで弾いてみよう。左手で弦を押さえて、押さえている弦を右手でピッキングすると、弾きたい音が鳴る。
ここまでクリアできただろうか。すぐにできなくても問題ない。時間をかけてじっくり取り組んだ方が、後の上達が早くなる。ひとつひとつの課題を丁寧にやっていこう。
エレキギターの弾き方 ⑦TAB譜を読む
ここからはギターの楽譜「TAB譜(タブふ)」の説明に入る。TAB譜は見るだけで直感的にギターの弾き方が分かるとても優れた楽譜だ。楽譜に苦手意識のある人でも、すぐに理解できるので、読めるようにしておこう。
TAB譜は以下のような構成になっている。
1つづつ解説していこう。
①TAB譜の印
「TAB」という文字の通り、TAB譜であることを示している。この記号があるとTAB譜だということがすぐにわかる。「TAB」の文字がない場合もあるが、基本的に、この印が楽譜の最初についている。
②拍子記号
これは演奏するときの拍子を示している。例えば、「4分の4」なら一つの小節の中に4分音符が4つ入ることを示している。詳しい説明は省略するが、縦線で区切られた枠の中で、メトロノームの「カチカチ」という音が4回鳴るのということだ。
③弦の番号
これがTAB譜のすごいところだ。TAB譜の6本の線は、上から順にギターの1弦、2弦、3弦、4弦、5弦、6弦を表している。一番上が1弦、一番下が6弦だ。これを見れば、どの弦を押さえるのか一目でわかる。
④フレットの番号
線が弦番号を示しているのに対して、線の上の数字は、押さえるフレットの番号を表している。1と書いてあれば1フレット、0なら開放弦(弦を押さえない)を弾けば良い。
⑤音符の長さ
数字の上の「棒」や「旗」は音符の長さを表している。棒一本なら4分音符、棒に一つの旗なら8分音符だ。
⑥休符
この記号は五線譜と同じで、休符を表している。上の図では4分休符なので、4分音符と同じ長さの間、音を鳴らさない。
音符の長さや拍子、休符などについては、五線譜の知識がないと分かりにくいかもしれない。しかし、安心してほしい。実際には、曲を知っていれば、弦番号とフレットだけ分かれば、ギターは大抵弾ける。
楽譜に苦手意識のある人はとりあえず、弦とフレットの番号だけ理解して、気が向いたら五線譜の読み方も学んでみると良いだろう。
※五線譜の読み方については「ぷりんと楽譜」の楽譜の読み方が参考になる。分かりやすく、詳しく書かれているので、興味のある方は、ぜひ読んでみて欲しい。 |
エレキギターの弾き方 ⑧基礎練習をやってみよう
TAB譜を読めるようになったら、基礎練習に挑戦しよう。ギター上達に基礎練習は欠かせない。毎日ギターの練習を始める前に、少し基礎練習をすると上達が圧倒的に早くなる。
具体的な基礎練習の方法は、ギター基礎練習のフレーズ集!毎日5分で上達する方法に詳しく書いたので参考にしよう。ピッキングの仕方や、ブラッシングやミュートなどの技法についても触れているので、よく読んで練習して頂ければ、確実にギターが上手くなるはずだ。
エレキギターの弾き方 ⑨かっこいい技法
さて、次はギターの演奏技法について学んでいこう。ギターの演奏技法にはたくさんの種類があり、どれもかっこいいものばかりだ。そのうちの代表的なものを紹介していくので、一つづつ覚えよう。
①ハンマリング・オン
「ハンマリング・オン」は弦に指を叩きつけて音を出す演奏技法だ。短く、「ハンマリング」とも呼ばれる。弦を押さえる動作を、素早く強く行うイメージだ。
上の画像では、1~3が曲線で繋がれていてHの記号がある。まずは、人差し指で1フレットを押さえて、ピッキングする。その後、薬指で3フレット上で弦を強く叩く。それで、3フレットの音がきちんと聞こえれば成功だ。
②プリング・オフ
「プリング・オフ」はハンマリングとは反対に、押さえた弦から指を離す時に音を出す演奏技法だ。短く、「プリング」と呼ばれる。弦から指を離す時に、その指先で弦をひっかいて、音を鳴らす。
上の画像では、まず3フレットを押さえてピッキングし、その音が消える前に、3フレットから指を離して、1フレットの音を鳴らす。指を真下に離して、弦をひっかくようにするのがポイントだ。
③スライド
スライドは弦の上で指を滑らせて移動し、移動先の音を鳴らす演奏技法だ。移動前の音と移動後の音の両方を一度のピッキングで鳴らすイメージだ。
上の図ではまず1フレットを押さえてピッキングし、弦を押さえたまま指をスライドして3フレットに持ってくる。その時に「ニューン」という感じの音が鳴って、二つの音が滑らかに繋がれれば成功だ。
④グリッサンド
グリッサンドは、スライドの変形バージョンで、スライドの始めの音をうやむやにするか、終わりの音をうやむやにする演奏技法だ。スライドでは、最初の音をしっかり鳴らしてから、フレットを移動するが、グリッサンドでは、適当な位置を軽く押さえてピッキングし、スライドさせた先のフレットの音だけ、しっかりと鳴らす。
上の図では、5フレットにグリッサンドの記号が付いている。まず、それ以下の、1、2フレットあたりを軽く押さえてピッキングし、ピッキングと同時に指を弦の上で滑らせて、5フレットの上でとめる。そして最終的に5フレットの音が残っていれば成功だ(グリスアップ)。
低いフレットから高いフレットに移動する場合は「グリスアップ」。逆の場合は「グリスダウン」という。たとえば、5フレットから、グリスダウンする場合は、まず5フレットでピッキングし、移動先の音をうやむやにする。
⑤チョーキング
チョーキングは、弦を引っ張り上げて音を変化させる演奏技法だ。「ギュウィーン」というギター特有の音は、虜になる位かっこいい。少し難易度は高めだが、練習を積み重ねて必ず習得しよう。
上の図では、3フレットでチョーキングする。まず3フレットを押さえて、ピッキングする。その後に押さえている弦をそのまま6弦側に引っ張り上げる。すると弦が引っ張られて、音が高くなり、「ぎゅーん」という音が鳴る。
引っ張り上げる動作を「チョークアップ」、引っ張り上げた状態からもとに戻すことを「チョークダウン」という。引っ張り上げる速さや、タイミングで多彩な表現ができるので、研究してみて欲しい。
⑥ビブラート
最後に紹介するのはビブラートだ。ビブラートは、特定の音の高さを小刻みに変化させて、音を震わせる演奏技法だ。ギターでは、小さなチョーキングを繰り返していくイメージだ。
上の図では3フレットでビブラートをしている。まず3フレットでピッキングし、その後に、わずかに弦を引っ張り上げては、元に戻す動作を繰り返す。すると音が震えて「ニョンニョンニョン」という音ができれば成功だ。
これも、動作の繰り返しを始めるタイミングや、頻度などに変化をつけて、自分なりのチョーキング法を研究すると面白い。
エレキギターの弾き方 ⑩コードを覚えよう
ここまで来たらもう、エレキギターの弾き方の基本はほとんど押さえられたようなものだ。最後にコードを押さえる弾き方を覚えよう。ここまでの解説は全て、リードのパートを弾くためのものだったが、コードはバッキング(伴奏)のためのものだ。
コードとは日本語では和音といい、複数の高さの音を同時に鳴らして、ハーモニーをつくる方法だ。ギターでは決められた型の通りに弦を押さえると、自然にハーモニーができるので、難しいことは考えずにやってみよう。
初心者が覚えるべきコードについては初心者向けのギターコードはこれ!最初に覚える5つのことに詳しくまとめてある。図を見て真似するだけで、コードが押さえられるのでぜひやってみて欲しい。
また、コードについてもっと詳しく知りたい方はかんたんギターコードの覚え方!絶対に上手くなる3つの方法に詳しく解説しているので、参考にしてもらいたい。
エレキギターの弾き方 まとめ
ここまで、エレキギターの基本となる弾き方のほとんどを解説した。ここにあることを基本として学んでおいて、好きな曲の練習を始めれば、上達がスムーズだ。
難しい部分があっても、なるべく深く考えずに気楽な気持ちで取り組んでほしい。ゆっくり取り組んで、確実に上達していこう。