ギターの半音下げチューニングのやり方

    半音下げチューニング

    ギターのチューニング方法にはいくつか特殊なものがある。なかでも半音下げチューニングは、多くの曲で使われるが、やり方が分からない人も多いと思う。

    そこで今回は、誰でも分かるように半音下げチューニングのやり方を解説する。半音下げチューニングを覚えて、好きな曲の演奏を思う存分楽しもう。

    1.半音下げチューニングの基礎知識

    まずは、半音下げチューニングの基礎知識の部分から説明する。ギターを練習していく際に非常に役に立つ知識なので、ぜひとも読んで理解してほしい。もし半音下げチューニングのやり方だけ知りたい場合は、「2.半音下げチューニングのやり方」から読んで頂いても構わない。

    1.1.半音下げチューニングとは

    半音下げチューニングとは、ギターのチューニング方法で、「6弦すべての弦の音を半音ずつ下げる」方法だ。いつも通りのギターのチューニングをした後、すべての弦の音を半音ずつ下げる。

    いつものチューニングの場合、弦の音の高さは、6弦から順に

     ミ(E) ラ(A) レ(D) ソ(G) シ(B) ミ(E) 

     

    となっている。これを半音ずつ下げるので、半音下げチューニングの場合の弦の音の高さは、6弦から順に

     ミ♭(E♭)  ラ♭(A♭)  レ♭(D♭) 

     ソ♭(G♭)  シ♭(B♭)  ミ♭(E♭) 

     

    となる。

    1.2.「半音」「♭」って何?

    「♭(フラット)」は音が半音低いことを意味している。「半音」というのは「全音」の半分だ。

    このことを詳しく説明しよう。

    「全音」や「半音」というのは、「二つの音の高さの差」を表している。「全音」は、ピアノで言うと、となりあった「白い鍵盤」と「白い鍵盤」の「音の高さの差」だ。「半音」は、ピアノで言うと、となりあった「白い鍵盤」と「黒い鍵盤」の「音の高さの差」だ。

    下の図を見てもらえると分かりやすいと思う。

    半音下げチューニング

     

    たとえば、「ド」と「レ」の音の差はピアノの白鍵1つ分なので、「全音」となる。「ド」と「レ♭」の音の差は、白鍵と黒鍵ひとつ分の差なので、「半音」だ。

    ちなみに「♭」がその音の「半音低い音」を表しているのに対して、「#(シャープ)」はその音の「半音高い音」を表している。だから、図にあるように、「ド#」と「レ♭」は同じ鍵盤で、同じ音になるのだ。

    また「ミ」と「ファ」の間と、「シ」と「ド」の間に黒鍵がないのは、この2つの音の差が実は「半音」だからだ。

    1.3.ギターで「半音」は?

    ギターでも「半音」について説明しておこう。実はギターのフレットは「半音刻み」になっている。たとえば「1フレットと2フレットの音の差」は必ず「半音」だ。図で確認しよう。

    半音下げチューニング

    ギターでは1フレット分の音の差が「半音」、2フレット分で「全音」だ。ギターの音の配置でも、「ミ」と「ファ」の間と、「シ」と「ド」の間は、「1フレット分の差」つまり「半音」になっていることを確認しよう。

    2.半音下げチューニングのやり方

    半音下げチューニングのやり方は簡単だ。基本的にはいつもどおりノーマルチューニングをして、それから全ての弦の音を半音ずつ下げればよい。もちろん、はじめから半音下げチューニングの音に弦をチューニングしても良い。

    半音下げチューニング時の弦の音は以下のようになっている。

    6弦「E♭(ミ♭)」

    5弦「A♭(ラ♭)」

    4弦「D♭(レ♭)」

    3弦「G♭(ソ♭)」

    2弦「B♭(シ♭)」

    1弦「E♭(ミ♭)」

     

    なんらかの方法ですべての弦が上記の音になっていれば、半音下げチューニングは完成だ。念のため一般的ないくつかの方法を下記に説明しておく。

    2.1.チューナーを使った半音下げチューニング

    チューナーを使う場合、大抵はチューナーに半音下げの機能が付いている。フラット(♭またはFLAT)の記号があればそれを押して、画面に「♭」の記号表示させた状態で、画面の通りにチューニングしよう。

    もし、半音下げチューニングの機能が付いていない場合でも、表の通りになるように、いつものチューニングより少しずつ音を下げていって、チューニングすれば良い。

    6弦「E♭(ミ♭)」

    5弦「A♭(ラ♭)」

    4弦「D♭(レ♭)」

    3弦「G♭(ソ♭)」

    2弦「B♭(シ♭)」

    1弦「E♭(ミ♭)」

    2.2.ピアノを使った半音下げチューニング

    ピアノを使ってチューニングする場合は、上記の表の音をピアノで出して、その音に合わせる。

    ピアノとギターでは音の周波数が異なるため、通常のチューニングとやや音の感じが異なるかもしれないが、余程違和感を感じなければ、演奏に問題になるレベルではないだろう。

    2.3.音叉等を使う場合の半音下げチューニング

    普段から音叉等を使ってチューニングしている場合は、少しややこしいかもしれない。この場合は、まず音叉で基準の弦を合わせ、その後、他の弦を半音低い音に合わせていく。そして最後に基準の弦を半音下げる。

    たとえば、音叉で5弦をAの音に合わせ、それを基準に実音でチューニングする場合、まずはいつも通り5弦をAに合わせる。

    その後、4弦をチューニングするが、この時に、4弦を、5弦の4フレットの音(D♭=レ♭)に合わせる。これで、4弦は半音下げチューニングができていることになる。

    そして3弦以下は、いつも通りのやり方でチューニングすれば、自然と半音下げチューニングになる。6弦まで半音下げで合わせたら、最後に5弦をA♭の音になるように、チューニングする。6弦が半音下げになっていれば、6弦の5フレットの音に、5弦合わせれば良い。

    3.半音下げチューニングのまとめ

    ギターの半音下げチューニングは要するに、6弦の音を以下のように合わせれば良い。

    6弦「E♭(ミ♭)」

    5弦「A♭(ラ♭)」

    4弦「D♭(レ♭)」

    3弦「G♭(ソ♭)」

    2弦「B♭(シ♭)」

    1弦「E♭(ミ♭)」

     

    これだけ頭に入れておけば、何らかの手段を使って、半音下げチューニングは可能だ。はじめは理解が難しいかもしれないが、根気よくやってみよう。毎日少しずつ半音下げチューニングを練習すれば、自然とその音に慣れて、スムーズにできるようになるはずだ。

    もし演奏中にチューニングが狂いやすかったり、上手くいかない場合はギターのチューニングが狂う!4つの原因と解決策にその原因と思われる内容と解決策をまとめているので、ぜひ参考にして欲しい。